世界の広告を知る【第4回】東南アジアの不動産広告をのぞく:SNS活用×多文化が織り成す魅力

目次

  1. はじめに
  2. シンガポール:最先端ITと政府管理の融合
  3. タイ:リゾート感とホスピタリティ全開
  4. ベトナム:若い市場のダイナミックなSNS戦略
  5. 多民族・多言語の背景と広告の工夫
  6. ローカル&グローバルな展開
  7. 日本が学べるポイント
  8. おわりに

1. はじめに

みなさん、こんにちは。株式会社RealtyBank代表の川上です。
前回は中国を取り上げましたが、今回は「東南アジア」。シンガポール、タイ、ベトナムなどが中心です。ここもITの普及が早くてSNS活用が当たり前、かつ多民族・多言語なため広告手法がめちゃくちゃ多彩なんですよね。
ではさっそく、各国でどんな不動産広告が展開されているのか、ざっくり紹介していきます。


2. シンガポール:最先端ITと政府管理の融合

  • 強力なポータルサイトとSNS
    PropertyGuruや99.coといったポータルが人気で、写真・動画・VR内覧を組み合わせるのが基本。英語や中国語など多言語対応。インスタ広告やFacebook広告も当然活用され、富裕層や外国人に向けた高級コンドのPRが目立ちます。
  • CEAガイドラインの厳しさ
    シンガポール政府は広告ルールが厳しく、誇大表示は処罰対象。仲介エージェントは登録番号や所属を広告に明記しないといけません。
  • 公営住宅と高級コンドの二極化
    HDB(公営住宅)は社会的メッセージが強く、広告も政府広報的。民間コンドは「ホテルライク設備」「ガーデンシティの景観」などを豪華に打ち出すパターン。

3. タイ:リゾート感とホスピタリティ全開

  • バンコクのコンドミが華やか
    BTS駅近をアピールし、プールやジム付きで「週末はリゾート気分」と広告で描く。FacebookやYouTube動画で内覧案内を流し、若者がコメントして盛り上がるという図式。
  • ホスピタリティ精神
    タイの広告は微笑ましい家族やカップルが登場し、「気持ちよく暮らせる」というムード重視。お祓いや仏教行事を映した写真で縁起良さをアピールすることも。
  • イベント重視
    ショッピングモールで不動産フェアを開催し、アーティストを呼んで盛り上げる。来場者がその場でローン相談するケースも多い。

4. ベトナム:若い市場のダイナミックなSNS戦略

  • Facebook最強説
    ベトナムはFacebook利用者が非常に多く、デベロッパーやエージェントがページを作り、物件写真や動画を投稿してアクセス稼ぎ。ライブ配信で内覧イベントも珍しくない。
  • 急成長の新築プロジェクト
    ホーチミンやハノイで高層マンションが次々誕生し、モデルルームを豪華に整えて週末はSNSで“来店イベント”を宣伝。若年層向けに「モダンな都会暮らし」を押し出すのが定番。

5. 多民族・多言語の背景と広告の工夫

東南アジアは民族や言語、宗教が多いので、広告も配慮が欠かせません。
シンガポールやマレーシアでは英語・中国語・マレー語など多言語で作るし、タイやベトナムでも英語を混ぜた広告が普通に流れてきます。宗教行事にも注意して、イスラム教徒向けにはハラール対応を示す、華人層には風水的な縁起要素を入れるなど、それぞれの嗜好に合わせる柔軟さがすごい。


6. ローカル&グローバルな展開

  • 屋外広告とフェア
    SNSが強い一方、高架鉄道沿いや道路沿いの大看板はまだまだ効果的。ショッピングモールでの不動産フェアも定期的に開催して、直接客と商談する流れも重視。
  • 海外投資狙い
    シンガポールやタイの高級コンドは外国人投資家が多いので、英語や中国語で海外展示会に出展する企業も普通にあります。東京や香港で「タイ物件フェア」を開くなんて事例も。

7. 日本が学べるポイント

  1. インフルエンサー×SNS
    タイやベトナムのようにインフルエンサーが物件紹介ライブをする手法は、日本でも面白そう。若年層へのアプローチに向いていると思います。
  2. 多言語マーケティング
    在日外国人や海外投資家向けに英語・中国語広告を出す重要性は今後ますます高まる。東南アジアのように複数言語で展開する柔軟さを持ちたいですね。
  3. イベントとオンラインの融合
    現地イベント+SNSライブで同時進行する形は効果抜群。日本でも週末にモデルルームでミニフェスを開き、その様子をインスタ配信…みたいなやり方が普及していくかもしれません。
  4. ローカル文化への配慮
    ターゲットが外国人なら、その背景を理解したコピーやビジュアルが必要。東南アジアの企業が民族や宗教に合わせて広告を作っている事例は、日本のインバウンド対策の参考になります。

8. おわりに

東南アジアの不動産広告は「SNS活用」「多言語・多文化」「イベント型」など、多面的なアプローチが目立ちます。勢いのある経済ならではのダイナミックさもあって、見ていてワクワクしますよね。
次回は「アフリカ編」。ここもまた新興市場でありながら、治安やインフラをどうアピールするかが広告の焦点になるので興味深いです。お楽しみに!

【東南アジア】

  • PropertyGuru:https://www.propertyguru.com.sg
  • 99.co:https://www.99.co
  • Dot Property:https://www.dotproperty.co.th
  • Batdongsan.com.vn:https://batdongsan.com.vn

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