不動産投資は新築木造3階建てアパートで始めなさい!

1章 今や資産は本業プラスαで残すのが当たり前の時代

 

年金制度や退職金制度は当てにできず、サラリーマンの将来不安は深刻さを増している。

 

しかも単に高収入であれば生活にゆとりがあるとも言えない。

 

収入に比例してストレスが高まるのが日本社会。

 

それだけに早期退職やセミリタイアを狙い、副業や投資へと目を向けるサラリーマンが増加している。

 

その一つが不動産投資だ。

 

ところが不動産投資は動かすお金が大きいだけに、富裕層にだけ許された事業というイメージが定着していた。

 

サラリーマンが手を出すべき投資ではないとの指摘も根強い。

 

しかし、ここ10年で不動産投資の状況は激変した。

 

むしろサラリーマンこそ、不動産投資に取り組むべきだ。

 

なぜなら株やFXと異なり、個人が一瞬で数千万円を失ってしまうことなどない。

 

事業として安定して稼いでゆくスタイルを確立させることは、決して難しくないのだ。

 

サラリーマンは、経営者より金融機関からの信用度が高いことも強みになる。

 

低利での融資を受けられるのは大きなアドバンテージだ。

 

それを活かさない手はない。

 

ただし、一口に不動産投資と言っても様々な選択肢があることを心得ておくべきだ。

 

本書でオススメするのは、理由は後述するが「新築」「木造の3階建てアパート」の不動産投資である。

 

また、忙しいサラリーマンが自分が何から何まで一人で行うのは限界がある。

 

パートナーとして優良な不動産会社を獲得することも、成功の大きなポイントと言える。

 

 

 

2章 サラリーマン大家が失敗しやすい不動産投資の落とし穴

 

まずは「新築のアパート(一棟)」がなぜ不動産投資でオススメなのか。

 

中古は不動産に限らず、古い点に目をつぶればお買い得というイメージがある。

 

特に入居者がすでにいる物件など魅力的に映る。

 

投資額が低ければローン返済額も少なくなり、リスクも低減する。

 

一見良い事だらけだが、中古不動産には次のような罠が待ち構えている。

 

・良質、安価な中古物件は市場に出回る前に不動産会社が購入してしまう

 

・安定した満室経営ができる物件なら売主は無理して手放さない

 

・不動産会社が大幅に家賃を下げるなど、物件をむりやり満室にした上で売却する場合もある

 

・中古物件には修繕費という大型出費が伴う

 

・中古物件は設備交換間際のタイミングで市場に出回ることが多い

 

・頑丈なRC造は解体費や、リフォーム費が高額になりがちである

 

それでも金融機関がフルローンで融資をしてくれる中古物件なら、投資として優れた物件のように言われる。

 

しかし金融機関は金融のプロであって不動産投資のプロではない。

 

銀行が見ているのは「担保価値」だけで、採算性はあまり判断していないのだ。

 

では新築のワンルームマンション(区分所有)ではどうか。

 

まずローンで購入した場合、得られる差額の収益がとても少ない。

 

ワンルームは空室になった途端、家賃収入がゼロとなる。

 

しかも年を追うごとに不動産価値は劣化する。

 

不動産会社が家賃保証してくれるワンルームでも、警戒が必要だ。

 

家賃は原則1年毎に見直される上、空室が出た場合には1ヶ月程度の免責期間が設けられている場合も多い。

 

「新築」、「家賃保証がある」との理由だけで、ワンルームマンションへ手を出すべきではないのだ。

 

 

 

3章 新築・木造・3階建てアパート経営、儲けのヒミツ

 

私は「新築・木造・3階建てアパート」を強く推奨している。

 

理由の一つは部屋数を最大限確保できる点だ。

 

2階建てが一つの階あたり4部屋確保できても、総数で8部屋だ。

 

ところが3階建てなら3部屋でも、総数で9部屋確保できることになる。

 

この一部屋の違いは大きい。

 

二点目は、木造は建築費、維持費がRC造や鉄骨造より安価なので家賃も低く設定できることだ。

 

低い家賃は入居者の募集だけでなく、長期間の入居にもつながる。

 

三点目は新築なら自己資金が少なくとも融資を受けやすいことだ。

 

新築ゆえ、修繕費の事前確保も不要になる。

 

四点目は新築なら、返済中の物件の資産価値も審査してくれるため、次の物件融資で有利になる。

 

五点目は投資資金の早期回収が図れること。

 

木造が建築費として最も安価である上、鉄骨造やRC造は資材が高騰中だ。

 

六点目は木造の間取り自由度の高さである。

 

模範的な四角形の土地は数少ない。

 

三角形でも細長い土地でも木造なら柔軟に対応できる。

 

七点目は木造の償却期間の短さだ。

 

22年で償却できるので解体を含めた次の対策がたてやすくなる。

 

八点目は全部屋数に対し、3階建てなら最も空室となりやすい1階の部屋数割合いが低くなること。

 

九点目は建ぺい率や容積率が厳しい条件地域でも空間を無駄にせず、最大限の部屋数を確保できること。

 

その他にも

 

・大手は量産ができる二階建てに注力するので競合が少ない

 

・外観の良さが二階建てに勝る上、防犯防災にも優れる

 

・構造計算を行うので耐震性に優れる

 

などのメリットも挙げられる。

 

 

 

4章 初心者でも安心な新築・木造・3階建てアパート経営の始め方

 

アパート経営で高収益を出すには、優良物件の発掘が欠かせない。

 

それには優秀なパートナーとなる不動産会社を探すことから始まる。

 

2棟、3棟と棟数を増やす予定ならアパート専門の不動産会社と付き合うことをオススメする。

 

その際、三つの質問をすればおおよそ善し悪しがわかる。

 

・年間に何棟アパートを建てているか?

 

・入居率はどれくらいか?

 

・入居促進費の使い道は?

 

情報開示を渋る不動産会社は避けた方が良い。

 

次に入居者集めだが、管理会社だけでは1ヶ月で入居者が決まらない場合もある。

 

その場合は営業力を有するリーシング会社の利用を検討すべきだ。

 

その分手数料はかかるが、空室だと家賃が入ってこない。

 

ターゲットはファミリーではなく単身者を重視した方が良い。

 

子どもを持つ家庭は木造を敬遠するためだ。

 

ただし、単身者であれば誰でも良い訳ではない。

 

30代半ばまでがボリュームゾーンと言える。

 

仕事が落ち着いており、転職の可能性も低いからだ。

 

間取りは都心部ならともかく、大都市から電車で30分ぐらいに地域に建てるなら一部屋8畳は確保したい。

 

室内装備も軽視してはならない。

 

浴室乾燥機やウオークインクローゼットなど便利な設備は、多少コストアップになっても付けておいた方が良い。

 

また家賃設定だが、一つの目安がある。

 

募集して3ヶ月ぐらいで満室なら適正家賃と判断して良い。

 

逆に春先以外で1ヶ月目で満室なら、安い家賃だったと見るべきである。

 

 

 

5章 安定した収入を手に入れたサラリーマン大家の成功事例

 

■O氏の事例

 

ワンルームマンションと中古アパートを購入し、不動産投資を行っていた団体職員のO氏。

 

追加融資も厳しい状況下で、3棟目で新築3階建て木造アパートの購入を決断。

 

中古アパートの売却に成功し、0.85%という低金利での融資引き出しに成功した。

 

 

 

■M氏の事例

 

開業医として独立資金を工面すべく、木造3階建てアパートに投資したのが医師のM氏である。

 

部屋数は6部屋と少ないにもかかわらず好立地だったことで2ヶ月目には満室。

 

年間156万円のキャシュフローが実現し、数年後に病院を開業した。

 

 

■B氏の事例

 

子供の教育費を稼ぎたかったB氏は、中古物件投資を考えていた。

 

購入価格が高くなっても収益性が高く、融資が通りやすい新築物件のメリットを伝えたところ合意。

 

予測通り入居者が集まり、完成後間もなくアパートは満室となった。

 

融資は2.1%という金利だが、十分な利益が出せている。

 

 

■H氏の事例

 

転職を機に、将来を安定させるため自己防衛手段としてアパート経営に興味を持ち始めた。

 

当初は2千万円以下の中古アパートで経営をスタートさせようとしていたが、想定以上の修繕費が必要なことがわかり断念。

 

そん中、我が社を知り、新築木造3階建てのアパートを建築。

 

金利は1.2%でキャッシュフローは160万円。

 

自己資金は約200万円でスタートできた。

 

1棟目は順調な経営で続けて2棟目を建築。

 

金利1.2%、キャッシュフロー150万円で自己資金は60万円で済んだ。