不動産屋の8割は詐欺師である
第1章 不動産屋の8割は詐欺師である
不動産投資セミナーはほぼ間違いなく、不動産屋や建築会社が付いている。
それに何百万円かけても本当においしい情報など得られない。
また、不動産が書いた投資本も有益な情報を書いているとは限らない。
不動産屋自体が不動産の正しい知識を持っている場合が少ないからだ。
本人に悪意がなくとも、適当な知識や思い込みで不動産投資の説明を行っている現状がある。
プロが語るから正しいだろうと思い込んでしまう投資家が、結局カモになってしまうのだ。
第2章 営業トーク「オリンピックで景気が良くなります」
例えば営業トークで「オリンピックで景気が良くなると土地や株も上がる」といったものがある。
情報を受け取る側は冷静に考え、自分でその情報が正しいか探ることが大切だ。
オリンピックはアトランタ以外、開催地にとっては経済的にマイナスとなっているのが実情である。
また、会場内はともかく、オリンピックを開催している地域自体は警備に伴う交通規制などで、それほど盛り上がらない場合も多い。
何より、オリンピックは3週間弱で終わってしまう。
その地域の不動産や建築物の価格を力強く押し上げ続けるパワーなど、ないのだ。
にも関わらず「オリンピックで不動産価格が上がる」と説明する不動産営業マンは多い。
根本的に勉強不足か、顧客へ不動産を売りつける目的だけでそうした説明を行っているのが現状である。
第3章 夢のマイホームは資産という幻想
不動産屋の8割が詐欺と言うのは投資物件だけではなく、マイホームのセールスにも当てはまる。
私は本音トークとしてこう言っている。
「マイホームは負債でしかない。絶対に買わない方が良い」
マイホームを販売する営業マンのセールストークに「家は資産」というものがある。
しかし30代でマイホームを購入し、35年の住宅ローンをやっと返却し終わったと思ったら、約10年程度で人生の終末を迎える。
その後どうなるかと言えば、遺産相続の問題だ。
家はケーキのように切り分けることができない。
また土地を除く家の価値は、35年後にはゼロとなる。
5千万円の家は35年かけて2千万円程度まで、資産が喪失することになるのだ。
しかもこの金額は住宅ローンの金利や、固定資産税などの税金、保険料を加味していない。
賃貸が得か購入した方が得か、よく問われる。
5千万円程度の家を基準に住宅ローン金利の他、税金や保険、さらには修繕費用を加算したら総計で約8,700万円。
一方賃貸であれば更新料を支払ったとしても、7,800万円程度。
つまり900万円程度、家を購入した方が高くつくのだ。
しかもマイホームには見えないリスクが潜んでいる。
自分の家ではなく隣家で事件や事故があったらも、大きく価値が毀損してしまうことがあるのだ。
そうなると、売ることもままならない状況で、ローンは支払い続けなければならなくなる。
その点で賃貸であればライフスタイルの変化に応じて、いくらでも気軽に引越しが可能だ。
このように冷静に比較してもらえば答えは出ているのだが、不動産屋は売却にこだわる。
理由は明白だ。
売買の方が手数料収入が断然大きいからだ。
そのために、こうした事実は伝えず、「夢のマイホーム」を懸命に伝えるのだ。
第4章 マンション投資という気軽な罠
世は不動産投資ブームに沸いている。
とくに溢れているのが分譲マンションの投資だ。
正直に言う。
18年以上不動産業界にいるが、分譲マンションで儲かっている投資家に一度も会ったことがない。
新築の分譲マンションは表面利回りが5%前後。
年間家賃収入が90万円程度と仮定し、ここからローン返済金やサブリース手数料、保険料、税金などを支払ったら年間40万円から50万円の赤字となる。
では10年で売却した場合はどうかというと、800万円から1,200万円程度のキャピタルロスを覚悟する必要がある。
なぜなら中古物件は利回りが重視される。
5%程度の表面利回りでは、売却は困難だ。
そのためには現状家賃で利回り8%~9%ぐらいの利回りが出るよう、売却価格を下げる必要があるからだ。
投資用分譲マンションは資産ではない。
負債であることを認めるべきである。
第5章 新築アパート、マンション建てましょう投資の現実
分譲マンションと同じくらい流行っているのが新築アパート、マンションの1棟建築だ。
そもそも不動産投資でおいしいのは中古物件(RC造)の一棟ものだけである。
ところが新築を売りたい業者は次のような理由で中古物件を批判する。
・中古物件購入は知識とノウハウが必要
・修繕費がかかる
不動産投資なら新築であっても知識とノウハウは必要。
また、修繕費が将来にわたってかからない新築物件などない。
むしろ中古物件は修繕費がかかることを値下げ条件として、交渉できる。
新築も中古も、要は修繕費は変わらないのだ。
新築で何よりこわいのが家賃下落率である。
新築でも3~4年経過すれば新築特需はなくなり、家賃を下げざるを得ない。
一方中古のRC造なら、家賃がある程度落ちつている状況なので収支計画も立てやすい。
第6章 売れ残りだらけの海外不動産投資
海外の不動産投資はどこが良いか、よく尋ねられる。
税金対策なら米国だ。
築22年以上の物件なら4年で償却できるからだ。
しかし税金対策以外ではあまり旨味はない。
では東南アジアの発展途上国はどうかと言うと、東南アジアの多くは基本的に外国人の所有権を認めていない。
地元の法人や個人の名義が必要だが、それがトラブルを生む原因にもなっている。
投資目的なら所有権を認めているマレーシアか、フィリピンが良い。
しかしながら、海外不動産の残り物に福はない。
デベロッパーとの結び付きに差があるからだ。
先行してシンガポールの投資家などが優良物件を購入し、日本人には売れ残り物件、即ち投資に適さない物件しかない場合も多いのだ。
第7章 そもそもあなたが浮気者だからいけない
不動産屋の営業マンにとって、あなたは「タマ」と呼ばれる存在でしかない。
ノルマがあり、それをこなすには何らかの売買をさせなければならないからだ。
ではどうすれば良いのか。
それは不動産屋を育てるしかない。
それにはあなたが浮気をせず、必ず全ての不動産に関する相談事を任せる必要がある。
ではどんな相手を育てれば良いかだが、社会情勢をどう捉えているか尋ねてみると良い。
為替や金利動向についてスムーズに答えられるようなら、見込みがある。
第8章 不動産を制する者が人生を制する
不動産はあなたが寝ていても、お金を生み出してくれるものだ。
収益不動産を購入した時点から、時間が資産に変わり、人生が変わる。
更に銀行からの信用も積み重なる。
1棟目の実績があれば、2棟目はより大きな物件の購入も可能だ。
ここで重要なのは、スタートを切るならできるだけ早い方がよいということ。
我々は80歳前後で死ぬからだ。
同時に、年齢を重ねると銀行ローンも組み難くなる。
つまり、できるだけ早い時期に優良物件(中古のRC造一棟)から不動産投資を始めることが鉄則だ。
第9章 リッチな人はお金と時間を持っている
有り余るお金を持っていても、使う時間が無ければ人生はつまらない。
つまり大切なことは、お金と時間の両方をバランス良く持つことである。
お金と時間の両方を得る方法は3つしかない。
1 特別な才能を発揮する
2 ビジネスを立ち上げる
3 不動産投資をする
この3つの中で、最も簡単で誰でも出来る方法が3の不動産投資である。
特別な才能やビジネス手腕がない限り、不動産投資という選択肢を捨てた時点でリッチな生活を諦めたと言って良い。
リッチな生活の最短最良手段こそが、不動産投資である。